ショコラ・サント・アントニオ

コーヒー大国ブラジルの南東部に位置するミナス・ジェライス州サント・アントニオ・ド・アンパロ地区のコーヒーは、チョコレートやナッツの風味を持つとして有名です。
サント・アントニオ・エステート・コーヒー(あるいはサンコーヒー)は、そのミナス・ジェライス州のカンポ・ダス・ヴェルテンテス地区で設立された、20の生産者で構成される協同組合です。
スペシャルティ・コーヒーの生産に注力し、より高い品質を目指して生産者への指導や動機付けを行い、生産者・輸出業者と輸入業者・消費者の架け橋となるサプライチェーンも手掛けています。
ショコラ・サント・アントニオは、このコーヒー協同組合に所属する20の農園から集められた、この地域ならではのチョコレート・ナッツ・カラメルの風味を持つロットから作られました。
チョコレートやナッツの風味が魅力として挙げられることの多いブラジル産コーヒーの中にあって、チョコレートを意味する名のショコラ。
甘さからほろ苦さまでチョコレートの風味をふんだんに含んだコーヒーです。

ムンドノーボ、カトゥアイ、カトゥカイ

ブラジルのサンパウロ州ムンドノーボ地区にてスマトラ種(ティピカ種)とブルボン種の自然交配で生まれ、環境への順応性・病害耐性・収穫量の多さ・風味の良さを兼ね備えた品種であり、期待を込めて同地区と同じムンドノーボ(新世界)と名付けられた品種です。
マイルドな酸味やナッツ・カカオの香ばしい風味が特徴で、現在でもブラジルで広く栽培されています。
ただ、ムンドノーボ種は樹高が高く育つために生産者にとって管理面で負担が大きいため、樹高が低くコンパクトに育つカトゥーラ(カツーラ)種と人工交配したカトゥアイ(カツアイ)種が生まれました。
カトゥアイ種は、ムンドノーボ種の強靭さや収穫量の多さとカトゥーラ種の矮小性を併せ持ち、中米諸国で広く栽培されています。
カトゥカイ(カツカイ)種は、カトゥアイ種とイカトゥ(イカツ)種の自然交配で発見された品種とされ、病気に強く収穫量も多い特徴があります。
イカトゥ種は、コニロン(カネフォラ・ロブスタ)・カトゥーラの交配種にムンドノーボとカトゥーラを戻して交配し生まれた、同じく病気に強い品種です。

ノート：

甘いカラメルの香り、ナッツやチョコレートの甘いコク、上質なカカオの苦味や渋味が魅力です。
ブラジルのコーヒーらしいバランスの良さ、濃厚なコクのある心地よい口当たり、チョコレートの風味をお楽しみください。